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6月下旬
忙しかった6月が終了。

PFでの実験が終わった翌週から、ドイツで実験。
実験で使う結晶の方位出しについて、直前まで色々混乱があってバタバタする。危うく全く違う散乱面を立てるところだった。危なかった。

今回は、うちの研究室のOBで現在他大の先生がメインとなる実験。もちろんうちの実験室としてもM1君のメインテーマなので重要な実験。自分の役割はサポート側、主に分光器制御やデータ解析ソフトについてあれこれ作業する。

1週間くらい経って実験がある程度軌道に乗ったところで、僕一人だけ早めに帰国して水曜の学生実験の授業へ。帰国の翌日の授業だったので、時差ぼけで頭がガンガンしていたのだけど、学生さんも意欲的に取り組んでくれて、それほど大きく遅れること無く終了。

その翌日木曜日はKEKでセミナー。去年からPFで一軸圧力+X線の実験をやらせてもらっているので、それに関連してこれまでの一軸圧力の仕事をレビューすることになっていた。時間は一応「1時間+α程度」と自分から宣言していたのだけど、先方からは比較的自由にやって良いですよと言われていたので、とにかくしゃべりたいことを詰め込んだスライドをドイツ滞在中と行き帰りの飛行機の中でせっせと作って、ちょうど前日になんとか完成。ページ数は53枚(笑)。

予想通り、1時間程度ではとても収まらず、結局途中で質疑も挟みながら2時間近くセミナーをやって、その後そのまま会場でセミナーを主催してくれた先生と話し込んで結局さらに30分くらい議論することが出来た。
割とこじんまりしたセミナーだったので、かなり細かい質問もたくさんもらって、自分としては非常に有益だった。それと圧力関係の話題に紛れ込ませて共鳴散乱の仕事を話すことが出来たのは非常に良かった。まさに共鳴散乱のメッカと言えるKEK-PFでこの話題を話してそれにコメントしてもらえるというのはすごく有り難いし、納得してもらえると自信になる。

これがやはり(割と小さい)セミナーの醍醐味だなぁ。完成した仕事をただ宣伝するのではなく、自分も何か得ようと思ってトークするのは自分自身のモチベーションも高まるし、何より楽しい。まぁ毎回そう上手くはいかないとは思うけど、今後もそのような機会がありそうだったら積極的に取り組んでみることにしよう。


セミナーを終えて翌日は学生実験の代講。同じ内容の授業なので、教える分には問題ないのだけど、別コースの学生さんなのでやはり勝手が違う。
やはり、毎週会って、その過程をみながら指導をするのと、今回限りの授業である程度の指導をするのとではアプローチの仕方が違うので、最初からスタンスを変えて臨むべきだった。。(あんまり良い指導にならなかったな。。申し訳なかった。)

そして今日。久々の休み。疲れた。
by nt-neutron | 2013-06-29 23:55 | 研究日誌 | Comments(0)
共同研究の放射光実験は成功、論文は通らず
先週から今週頭にかけてはPFで放射光実験だった。
放射光X線回折と電気抵抗測定の同時実験というなかなかチャレンジングな内容。
中性子ではこれまで色々同時測定をやってきたのだけど、放射光では経験無しだったので始めは色々問題あるんじゃないかと正直不安でいっぱいだった。
しかし電気抵抗測定を担当した院生君の職人的な電極付けもあって、抵抗測定の方はこれまでで一番の安定っぷり。何度も温度を上げ下げしてもデータが再現するという抜群の安定感だった。素晴らしい!

これに応えるべく、X線の方もいい結果を出さねばと僕も頑張ったのだけど、いくつか初歩的な間違いをしてしまったり(マグネットの柱にビームパスがかかっているのを見落としていたり、検出器のセッティングがまずかったり。。)で、なかなか思い通りには進まなかった。diffractionやりましょう!と旗を振って今回の実験を先導してきた身としては恥ずかしい限り。。。
実験自体は大きく分けて二つの狙い所を考えていたのだけど、時間の問題もあって途中で片方に集中することにして、いくつか条件を変えながら最低温での強度マップスキャンを取ることに。

ある程度割り切って狙いを絞ったかいあって、電気抵抗の結果と非常に一致の良いデータを取ることができた。しっかりと「成果」として持って帰れるデータを取ることができて、しっかり準備してきた院生君(二人)にとっても良かったのではないかなと思う。そして次の実験への狙いも定まってきた。

今回もいつもの放射光実験の例に漏れず、なかなか寝られない実験だった。特に今回は自分にとっては初めての結晶だったので、逆格子空間を感覚的につかむのに苦労した。実験の後半になって「あぁ、やっとこの結晶と仲良くなれた気がする」とぼやいてしまったけど、まさにそんな感じ。次はもっと仲良くなれるように頑張ろう。


今日は先日PRBに出した圧力X線論文のRefereeコメントが帰ってきた。
二人のレフェリーからのコメントはいずれもかなり否定的。それも中身の特定のデータについて疑問を呈されているのではなく、論文の位置づけとまとめ方について大きな変更を求めるものになっている。
また、エディターからはPRは質向上のために審査基準をタイトにしてますとの言葉も添えられていた。うむむ。

レフェリーコメントをよく読んでみると、彼らは我々のこれまでの論文をよく読んでくれていて、それに一定の評価をしてくれていることが分かる。だからこそその延長線上においてこの論文はどのような意味があるのかという点において意見の相違があるのだと思える。僕らとしてもそれなりに思うことがあるので、この論文の位置づけは変えたくないというのが正直なところ。多分ジャーナルを変えることになるだろうなぁ。

でも、こうして客観的なコメントをもらって、自分がちょっと「急ぎすぎて」いたことにも気づいた。
今回は自分のアイディアで装置を作るところから始まって、共同研究者の方にも非常にお世話になって、なんとしてもこの成果を形にしなくてはという気持ちが勝ちすぎていた気がする。成果を急ぐあまり、物質とその物理に対する誠実さが欠けていたんだなぁと気付かされた。自戒のために書き残しておく。
もうちょっと地に足つけて地道に頑張って行こう。
by nt-neutron | 2013-06-11 23:50 | 研究日誌 | Comments(0)
5月終了。6月スタート
忙しかった5月が終わって、さらに忙しい6月に突入。

今週の半ばからは共同研究のX線回折実験@PFが始まる。5月後半はこれのための予備実験をしていたんだった。X線回折に電気抵抗の同時測定を組み合わせた実験なのだけど、共同研究をしている相手方の研究室の学生さんが非常に電極付けの技術が上がってきて、非常に再現性よく質の高いデータが取れるようになってきた。X線の実験は一発勝負に近い感じなのだけど、そこでも同じようにうまく行くことを期待したい。

また、そのX線の実験へ向けて、共同研究している先生+学生さんとX線回折のゼミの機会を何回か持った。
皆さん普段はあまり結晶構造や逆空間にどっぷり浸かって実験する感じではなく、実空間観察がメインの研究をされているので、PFに行ってからしっかりX線の実験を「楽しんで」もらえるように、こちらも出来る限り実践的なX線回折のレクチャーをする。
事前に計算しておいてもらいたいデータ等は一通りやってもらって、一応あるていど見通しはついてきた。あとはどこまで物理的に細かく踏み込むか、狙い所をじっくり考えなくては。


5月中にまとめ始めたISIS実験の論文は、ここ数日で論文の形らしくなってきた。関連する論文を集中的に読みあさったおかげで、General interestに訴えるレターらしい文体になってきた気がする。しかしやっぱり多く書きすぎてしまうなぁ。もう1、2ページ欲しくなってしまうところをぐっとこらえて、シャープに削って行く作業が必要だなぁ。今月中旬の海外出張前に共同研究者に配布したいところ。
by nt-neutron | 2013-06-02 23:41 | 研究日誌 | Comments(0)


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某私大で助教を4年間勤めたあと、現在はR研でポスドク。専門は磁性・中性子散乱。
by nt-neutron
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