この春から夏にかけて、実験結果をまとめた物(日本語の文書)を外部の研究機関の人に見てもらう機会が2度ほどあって、両方とも評判は上々でした。まぁ社交辞令的な部分もあると思いますけどね。(^^;
基本的に文章を書くのは好きな方です。僕が考えるよい文章(実験のレポ)の条件は、
・読み手に与える情報の順序に気を使う
・全体の流れを淀ませず、中だるみしないような、読み手の興味をそそる文章運び
・客観性は十分保ちながら、多くの可能性を提示し、それらに自分でしっかりと評価を与える
という感じでしょうか。「結果と解釈は分ける」等の基本中の基本は置いといての話しですが。
物理なんて、結果のグラフがすべてとは言わないまでも、データや式さえ伝われば良いという面もありますが、その「伝える」事が大切だしなかなか難しいんですよね。
それと個人的には、文章を何度も書き直して、構成を練って、「自分らしい」文章を作り上げて行く作業には何とも言えない楽しさがあると思います。まぁそればかりにこだわりすぎるのもよくないんですけどね。(^^;
年を取ったら、物理と関係ない文章も書いてみたいですね。
理系で文才のある人といえば、僕の場合真っ先に思い浮かぶのが数学者の藤原正彦さんです。
「国家の品格」で変な方向に有名になってしまいましたが、それ以前の自伝的エッセイは読み物として非常に面白くて、何度も読み返してしまいます。
高校時代からの友人CO君に勧められて読んだ一冊。おすすめです。
若き数学者のアメリカ (新潮文庫)
藤原 正彦 / / 新潮社
ISBN : 410124801X
スコア選択: