現在もらっている科研費(若手B)が次の三月で終わるので、次の申請を9月から書き始めていた。
本提出はまだ先だけど、学内チェックがあるのでその締め切りに合わせて急いで仕上げる。
申請に当たって2年前に書いた自分の申請書を読み返してみたけど、いろいろ思うところがあった。
良かった点は、2年前の申請書で掲げた目標がほぼ達成できていて、その成果も論文となっているということ。
実際のところ、申請時にほぼ軌道に乗りつつあるテーマで申請して、その当時の研究室のメンバーの驚異的ながんばりもあって、実際に科研費が支給され始めた新年度にはかなりの結果が出そろっていたんだった。
科研費支給が始まる前の3月には大震災があり、それから今日に至るまで、東海村の研究用原子炉は停止したまま。大型施設を使えない苦労はあったけど、海外の施設を使ったりしながらなんとか2年間研究を進めることが出来たのは良かった。
ただ、よくも悪くも予想の範囲内というか、2年前の自分の予想を良い意味で裏切るような成果はまだ無い。
もっと新しいことにチャレンジする事を意識しないと、「予想の範囲」の繰り返しでだらだら行ってしまうなぁ。ノーベル賞の山中先生の言葉を借りれば、「ビジョン」を持つ事をしっかり意識しないと。。。
10月上旬はSPring-8に放射光X線回折実験をしに行く。うちの研究室のM2君のメインテーマの実験で、去年の秋に同じくSPring-8でやった実験の続編。
かなり細かい話なのだけど、共鳴散乱の手法を上手く使って面白い解析ができていると思う。それなりのデータはそろったので、しっかり論文まで持って行けると良いな。
来週はPFで1day 予備実験。4月から開発してきた新しい装置を初めてX線回折に使うので、かなり楽しみ。果たして反射は見れるだろうか?