中性子学会の最終日は一般公開されている市民講座を聞きました。
J-PARCセンターの広報部の人がしゃべってくれた「中性子で見る世界」という講演がすごかった。一般の方にも理解できるような上手いたとえが沢山はいった軽快なトークで、基礎研究の話から産業利用まで、散乱実験からイメージングまで網羅的にしゃべった上に、「科学と技術は根本的には別もの、しかし両者が支え合って、人間社会の発展を進めていく両輪となる」と熱く語って、中性子科学がその両方に寄与するという事を分かりやすく紹介してくれました。
途中で笑いも取りながら、最後には感動的な雰囲気を作って聴く人を納得させてしまうトークは、さすが広報のプロだなぁと感心しました。このような一般の人を対象にした講演って聴く機会が少ないから、これが聴けて良かった、勉強になりました。理想を言えば、研究者自身もこの広報の人くらい分かりやすく一般の人に話せる能力を持たないとね。がんばろう。
仙台からの帰りの新幹線ではスピン波計算についてノートを開いて手で計算。
山手線に乗り換えてから膝の上でノートパソコンで計算、さらに乗り換えてうちにつく頃にはちょっと新しい結果が出ました。面内の異方性を入れた分散関係も問題なく計算できるっぽい。年内には計算プログラムを確立したいと思っていたけど、これで期待していた通りのペースで行けそうな気がしてきました。次はスペクトル強度の計算かな。